疲労回復にイミダペプチド(イミダゾールジペプチド)が良い3つの理由

疲労回復にイミダペプチド(イミダゾールジペプチド)が良い3つの理由について詳しくお伝えします。慢性疲労に悩まされている方必見です!

疲労回復にイミダペプチド(イミダゾールジペプチド)が良い3つの理由とは?

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最新の疲労研究によって昔から疲労回復に良いと言われてきたことには誤りが多いことが分かってきました。

 

その中の1つが「ウナギやニンニクには疲労回復の効果はない」です。

 

最新の疲労科学で明らかになった疲労を回復させる食べ物は鶏の胸肉やマグロ、カツオなどです。

 

鶏の胸肉やマグロやカツオ含まれる「イミダゾールジペプチド」という成分にその秘密があります。

 

今回は、「疲労回復にイミダペプチドイミダゾールジペプチド)が良い3つの理由」について詳しくお伝えします。

 

疲労のメカニズム

 

 

イミダペプチドイミダゾールジペプチド)の疲労回復効果についてお伝えする前に疲労がなぜ起こるかについてお伝えしたいと思います。

 

疲労と聞くと、エネルギーが切れることで起こるとお考えの方も多いでしょうが、エネルギー切れで疲労を起こすことは滅多にありません。

 

疲労は細胞が錆びることで起こります。

 

酸化ストレスという言葉を耳にされたことはないでしょうか?

 

酸化ストレスとは、体内で活性酸素が過剰に発生することで引き起こされる有害な作用のことを言います。

 

疲労は、細胞がこの酸化ストレスにさらされることで錆びてしまい、細胞本来の機能を維持できなくなることで起こります

 

では、体のどこで酸化ストレスが最も激しいのでしょうか?

 

例えば、長時間のジョギングや炎天下でゴルフをしていると、「体が疲れた」と感じるでしょう。

 

ですが、最新の疲労研究によると、4時間、体に負荷を与える運動を続けても、筋肉や肝機能などにはほとんど影響しないことが分かったのです。

 

実は一番疲れていたのは「脳の自律神経の中枢でした。

 

人間は、運動を始めると、数秒後に心拍数が上がり、呼吸が速く大きくなります。

 

また、体温の上昇を抑えるために発汗します。

 

それを秒単位で制御しているのが「脳の自律神経の中枢」と呼ばれる視床下部や前帯状回なのです。

 

運動が激しくなると、この「脳の自律神経の中枢」での処理が増加します。

 

その結果、脳の細胞で活性酸素が発生し、酸化ストレスの状態にさらされることで錆びつき、本来の自律神経の機能が果たせなくなります。

 

これが脳で疲労が生じている状態「脳疲労」です。

 

体が疲れたと感じていても実際に疲れているのは脳の中の自律神経の中枢なんです。

 

最も疲労回復に効果的な成分「イミダゾールジペプチド

 

 

2003年、大阪市立大学大阪市、食品メーカー、医薬品メーカーなど18社と総合医科学研究所が産官学連携で「抗疲労プロジェクト」をスタートさせました。

 

「抗疲労プロジェクト」(正式名称は、「疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」)の目的は「疲労の可視化」ことと「疲労が軽減する食成分」を探すことでした。

 

ちなみに「疲労の可視化」とは、体温計や血圧計のように疲労度を“見える”ようにすることです。

 

そして、「疲労が軽減する食成分」を見つけるにあたって、これまでに医薬界や一般企業、また社会的に疲労回復に効果があるとされてきた23種類の食品成分がピックアップされました。

 

23種類の食品成分の疲労回復効果の徹底検証が行われました。

 

抗疲労プロジェクトで検証された23種類の食品成分

 

 

・Dリボース

クエン酸

・カフェイン

・αリポ酸

アントシアニン

アスコルビン酸(ビタミンC)

・テアニン

・Lカルニチン

・DHりん脂質

・アップルフェノン(リンゴポリフェノール

・分岐鎖アミノ酸(BCAA)

イチョウ葉エキス

・オルニチン

・17種類複合アミノ酸

カテキン

カゼイン由来ペプチド

コエンザイムQ10

イミダゾールジペプチド

プロテインAF1

プロテインAF2

・クロセチン

・落花生種皮ポリフェノール

タウリン

 

この中で最も疲労回復に効果的だというエビデンス(科学的実証)が得られたのが「イミダゾールジペプチドイミダペプチド)でした。

 

イミダゾールジペプチドは、鶏の胸肉に多く含まれている成分です。

 

鶏の胸肉になぜ抗疲労成分が含まれているのか不思議に思われる方も多いかもしれませんが、渡り鳥の行動を考えると納得がいくかもしれません。

 

キョクアジサシという渡り鳥は、1年間に北極圏と南極圏を行き来しており、移動距離は3万km以上に達すると言われています。

 

渡り鳥たちが長時間疲れずに羽を動かして飛び続けることができるのは、羽を動かす筋肉である胸肉に抗疲労成分であるイミダゾールジペプチドが大量に含まれているからなんです。

 

家畜化された鶏は渡り鳥ではありませんが、遺伝的に胸肉にイミダゾールジペプチドを豊富に含んでいます。

 

また、イミダゾールジペプチドを含んでいるのは鶏の胸肉だけではありません。

 

渡り鳥と同じように海を回遊するマグロやカツオなどの大型魚にも含まれています。

 

マグロやカツオは泳ぎを止めてしまうと窒息死するので寝ている間も尾ビレを動かしながら泳いでいるのだそうです。

 

その尾ビレに近い筋肉にイミダゾールジペプチドが豊富に含まれています。

 

なぜイミダゾールジペプチドが効果的に疲労を回復させるのか?

 

 

では、鶏の胸肉などに含まれているイミダゾールジペプチドはどのようなメカニズムで抗疲労作用を発揮するのでしょうか?

 

前述のように疲労を引き起こす原因となるのは、活性酸素による酸化ストレスです。

 

イミダゾールジペプチドには酸化ストレスを軽減する抗酸化作用があり、そのことが疲労を軽減する効果をもたらします

 

摂取したイミダゾールジペプチドは、消化されて小腸から体内に吸収されますが、血液中や肝臓でヒスチジンとβ-アラニンという2種類のアミノ酸に分解されます。

 

この2種類のアミノ酸は骨格筋や脳の組織に運ばれ、そこで再びイミダゾールジペプチドに再合成されるという特性があります。

 

骨格筋や脳は日ごろの活動により活性酸素が発生しやすく疲労しやすい部位ですが、イミダゾールジペプチドはその骨格筋や脳で再合成されてその場で抗酸化作用を発揮します。

 

イミダゾールジペプチドはどの動物でも、疲労が蓄積しやすい部位に豊富に含まれています。

 

私たち人間の体の中にもイミダゾールジペプチドは存在しますが、加齢などによりその量は減ってしまうと言います。

 

ですから、鶏の胸肉などから補充する必要があります。

 

イミダゾールジペプチドでないと駄目な理由

 

 

抗酸化作用のある成分といえば、ビタミンA、C、Eのいわゆる「ビタミンエース」、植物の苦み成分である「ポリフェノール」などもあります。

 

そこで、疲労回復にはイミダゾールジペプチドじゃなくても、「ビタミンエースやポリフェノールで良いのでは?」という疑問が生じます。

 

ですが、イミダゾールジペプチドと、ビタミンエースやポリフェノールなど他の抗酸化成分とでは、酸化ストレスに対抗し続ける持続力が大きく違うのだそうです。

 

疲労の原因物質「活性酸素」は、発生し続けては一瞬で消滅で細胞を酸化させていきます。

 

そのため、終わりのないモグラたたきゲームのように現れては消え、消えては現れてくる活性酸素を無力化し続ける必要があります。

 

抗酸化成分の性質は多種多様ですが、1時間もすると効果がなくなるものが大半だと考えられています。

 

特にポリフェノールの多くは水溶性で体内に溜めることができません。

 

その点、イミダゾールジペプチドアミノ酸に分解された状態で摂取した分だけ脳内で活性酸素に対抗し続けることができるという際立った特徴があります。

 

イミダゾールジペプチドをどれぐらい摂れば疲労回復に効果がある?

 

 

では、イミダゾールジペプチドをどれぐらい摂取すれば、疲労回復に効果があるのでしょう?

 

前述の「抗疲労プロジェクト」の実験結果から以下のことが分かりました。

 

脳内で持続的に酸化ストレスを減らして、抗疲労効果を発揮し続けるには1日200mgのイミダゾールジペプチドを最低2週間摂り続けると抗疲労効果が現れる

 

なお、1日200mgのイミダゾールジペプチドを摂るには鶏の胸肉が最も効率的なのですが、それ以外にもイミダゾールジペプチドを摂れる食品があります。

 

いくら疲労回復に効果があるといっても「鶏の胸肉ばかり食べられないよ!」という方のために鶏の胸肉以外でもイミダゾールジペプチドが摂れる主な食品をご紹介します。

 

イミダゾールジペプチドは加熱に強く安定的なので、色々な調理法で食べることができます。

 

鶏の胸肉

 

 

100gで200mgのイミダゾールジペプチドが摂れると言われています。

 

低脂肪・低カロリーで良質なタンパク質が摂取できます。

 

豚ロース肉

 

 

130gで200mgのイミダゾールジペプチドが摂れると言われています。

 

イミダゾールジペプチドが含まれるのは筋肉の部分なので、赤身を選ぶようにしましょう。

 

ビタミンB群や亜鉛などの必須栄養素も含まれています。

 

カツオ刺身

 

 

150gで200mgのイミダゾールジペプチドが摂れると言われています。

 

タンパク質を多く含み、血合いの部分にビタミンB群、鉄分などの必須栄養素も含まれています。

 

ささみ

 

 

200gで200mgのイミダゾールジペプチドが摂れると言われています。

 

もも

 

 

300gで200mgのイミダゾールジペプチドが摂れると言われています。

 

牛肉

 

 

400gで200mgのイミダゾールジペプチドが摂れると言われています。

 

イミダゾールジペプチドサプリメントから摂る方法もあり!

 

 

食べ物からイミダゾールジペプチドを摂る方法以外にサプリメントから摂る方法もあります。

 

実は食事や摂取方法によって体内への吸収力に差が出やすいため、毎日定期的にイミダゾールジペプチドを摂るにはサプリメントが適しています。

 

ですが、メーカーによって品質にバラツキがありますので、「イミダペプチド確証マーク」が付いている商品を選ぶようにしましょう。

 

イミダペプチド確証マーク」が付いていれば、確実に1日に必要な200mgのイミダゾールジペプチドが摂れます。

 

なお、「イミダペプチド確証マーク」の付いたサプリメントにはドリンクタイプとカプセルタイプがあります。

 

ドリンクタイプ ⇒ 産官学の研究プロジェクトから誕生した「イミダペプチド」

 

カプセルタイプ ⇒ 【イミダペプチドソフトカプセル】

 

エビデンスが得られたイミダゾールジペプチドの疲労回復効果

 

 

前述の「抗疲労プロジェクト」では3つの側面からイミダゾールジペプチドの抗疲労効果が確かめられました。

 

① 作業効率(パフォーマンス)の低下が抑えられる

 

② 疲労感が軽減される

 

③ 細胞の損傷と酸化を抑えることができる

 

このようにきちんとしたエビデンス(科学的実証)が得られています。

 

それにイミダゾールジペプチドを長期にわたり摂取した場合も多量に摂取した場合も安全であることが確かめられています。

 

まとめ

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

今回は、「疲労回復にイミダペプチドイミダゾールジペプチド)が良い3つの理由」についてお伝えしました。

 

昔から疲れた時にはニンニクやウナギを食べるのが良いと言われてきましたが、それらの食品では現代人の疲労は救えないことが明らかになりました。

 

ある調査によると国民の約60%が何らかの疲労を感じていて、その中の約30%は半年以上も続く慢性疲労に悩まされているといいます。

 

疲労を放置すると生活習慣病のリスクが高まるばかりか突然死のリスクが高くなります。

 

「疲労は病気じゃないから。」と軽く考えず、疲労を感じたら休む、普段から疲労を予防するイミダゾールジペプチドを摂るなどの対策を講じていきましょう。

疲労回復にはクエン酸も有効!

抗疲労プロジェクトにより最も疲労回復に効果的な成分がイミダゾールジペプチドだと分かりましたが、それ以外にも疲労を回復させる成分があります。

 

イミダゾールジペプチドに次いで疲労回復効果が期待できる成分はクエン酸です。

 

クエン酸は、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類、梅干し、黒酢など、酸味のある食品に多く含まれています。

 

イミダゾールジペプチド活性酸素による酸化ストレスを軽減することで疲労を回復させますが、クエン酸は細胞のエネルギー効率を高めて疲労を軽減します。

 

クエン酸単独で疲労軽減を狙うなら、1日にレモンなら2個、黒酢なら大さじ1杯、梅干しなら2個摂るのが目安になります。

 

イミダゾールジペプチドクエン酸」が最強の疲労予防&回復の組み合わせです。

 

鶏の胸肉を使った焼き鳥に梅肉をのせる「焼き鳥の梅肉のせ」などがおすすめの食べ方です。

コエンザイムQ10にも疲労回復効果あり!

イミダゾールジペプチドクエン酸に比べると疲労軽減作用は劣りますが、コエンザイムQ10にも疲労を回復させる効果があります。

 

コエンザイムQ10にはエネルギー効率を高めて疲労を回復させたり、細胞内のミトコンドリアでの酸化ストレスを軽減する働きがあります。

 

コエンザイムQ10は、イワシやサバなどの青魚に含まれますが、疲労回復に効果的と言われる量を食べ物から摂ろうとすると、イワシであれば1.6kg食べる必要があります。

 

疲労回復のためにイワシを1.6kg食べるというのは非現実的ですので、コエンザイムQ10はサプリメントから摂るようにしましょう。